これまでジュエリーデザイナーを10年ほど経て、
その後18年間、某ジュエリー学校で講師をしてきた。
そこを2年前、50歳にして退職した。
辞めた理由はおいおい書こうかと思う。

先日、CREA/Meでボードcaféなるイベントを行い、
「コードネーム」というのを初めてやってみた。
チームに分かれて自分のスパイを探し当てるというゲーム。
効率よく探し当てていくには語彙力が試される。
「金」と書かれたカードが置かれている。
それが自分のチームのスパイカードなのだが、
それとわかるように仲間に間接的なヒントを言わなければならない。
それに対し僕が出した共通ヒントは「硬いもの」。
見事に仲間の二人には伝わらなかった。
二人は「金=カネ」と判断し、
僕は「金=ゴールド(貴金属)」の意味でヒントを出してしまった。
職業病である。(笑)

ということで
今日はそのお金じゃない方の「金(貴金属)」について書こうかと。

そもそも「貴金属」とは“ジュエリー”のことをさすのではなく、
元素の中で金(Au)、銀(Ag)、プラチナ(Pt)を含む8元素を「貴金属」という。

その貴金属の中で「金(ゴールド)」と聞くとどんなイメージを持つだろうか。
「煌びやか、成功、勝利、繁栄、高級」
もっというと「派手、傲慢、成金、裏社会、強奪、争い、戦争」
どちらかというとネガティブな方が多い。(個人的?)

「金メダル」を思い浮かべる人も多いと思う。
オリンピックで金メダルを獲得した選手がメダルを噛む仕草。
あれは純金であるか確かめる方法のひとつで
噛んで歯型がつけば本物と判断するという昔の風習があったため
それをなぞって噛む仕草をしたという説もある。
純金は人間の歯より柔らかいのだ。
(実際の金メダルは現在では銀に6g以上の純金をコーティング(メッキ)することが定められている)

そして「純金」とはその名の通り純度100%を指す。
記号では純金=K24
店頭に並ぶジュエリーはK18が最も主流だ。
このK18の意味は24分の18(75%)が純金であり、残りの24分の6(25%)が銀や銅ということである。
いわゆる合金になっているということ。
これはイコール、純度(品位)が落ちていることにもなる。
この合金にする理由は先述したように純金では柔らかく、
ジュエリーでは耐久性に問題があるためだ。
さらには合金にすることによって加工性も高まる。
という理由で合金にするのである。
ただ最近では金の高騰でジュエリーの素材としても使用が難しい状況もあり、
価格を抑えるためにK10という品位の商品を出しているブランドも多い。

この「純度が高いだけでは使い道が限れる。」
というのが
人生にも置き換えられるなと思っている。
品位を下げるという意味ではないが、
自分の純粋な部分に
それまでとは違った思考や知識、技術、人なども
混ぜ合わせていくことが
自身をさらに成長させていくひとつの方法のように思う。

いつの時も年齢も関係なく。

とまあ、無理やりこじつけてみた。


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